安心なペットショップと危険なペットショップ ~犬を飼う前にチェックしておきたい5つのこと~

ペットショップ

初めて犬を飼うことになったあなた。飼いたい犬種が決まっている場合は、犬を育てるプロであるブリーダーから直接購入するのが個人的にはもっともオススメですが、求める犬種のブリーダーが近場では見つからなかったり、なかなか良いブリーダーに出会える場が少なかったりで、とりあえず近所のペットショップで探そうかなという方も多いと思います。ペットショップでは様々な犬種から選ぶことができ、すぐに迎えることができるのが魅力ですよね。でも、本当に近所だからという理由だけでペットショップを選んで大丈夫でしょうか? 
これから長ければ15年以上も付き合っていく大事な家族を迎えるのですから、まずは信頼できるお店選びから初めてみませんか?
  今回は安心できるペットショップと、危険なペットショップの見極め方についてご紹介したいと思います。

・安心なお店かどうかわかるチェックポイントとは?

①店内やゲージの中が清潔かどうか

 お店に一歩入ったとたん、鼻をつくような臭いがするお店や、店内にほこりが目立つお店には要注意です。ゲージや餌の皿が汚れたまま放置されていると、販売されているペットが病気になってしまっている可能性もあります。

②子犬のストレスにならないよう、陳列や抱っこの時間を制限されているか

陳列型のペットショップは、直接いろいろなペットを見て触れて購入できるので、とても魅力的ですよね。日本では一般的なタイプではありますが、いつ行っても狭いショーケースに子犬を陳列しているようなお店はおすすめできません。狭いゲージで長時間過ごし、たくさんの人の目にさらされている状態というのは、子犬にとって精神的に大きなストレスになります。良いペットショップでは、必ず子犬たちを休ませる時間を作り、広いスペースを自由に散歩させてあげたり、ゲージから出してあげたりしています。
 また、すぐに抱っこを勧めてくるペットショップにも気をつけましょう。購入を迷っている人に子犬を抱っこさせることで「可愛いなあ!欲しいなあ!」という気持ちにさせて購買意欲をそそるという販売テクニックですが、細菌等への抵抗力が弱い子犬にとっては人からの病気感染の恐れもありますし、精神的にもストレスがかかる行為なのです。本当に子犬のことを考えているペットショップは、むやみやたらに抱っこを勧めませんし、抱っこの前に抱っこする人に除菌スプレーなどで消毒をさせています。

③スタッフが知識豊富で、飼い方や質問に親身になって応えてくれるか

 犬種によって、しつけの仕方や気をつけた方がよい病気など、飼い方の注意がありますが、それらの知識をきちんと持っていて、なおかつ親切に教えてくれるスタッフが一人でもいてくれるペットショップであれば、きっと購入した後も相談に乗ってくれるでしょう。安心なペットショップは、自分のお店で扱っている生体のことはもちろん、信頼できる動物病院なども紹介してくれます。
 

④仕入れルートを教えてくれるかどうか

 大手のペットショップは、まず市場から犬を仕入れているというお店も多いです。犬の市場というのは、個人または大規模なブリーダー、輸入業者等が出品した犬を、ブリーダーやペットショップ等が競り落とす仕組みになっています。市場では出品者の施設状況や管理の方法、親犬の状態をいちいち確認することは出来ません。売れ残った何らかの疾患や病気などをもった問題のある犬が下ろされているというケースも多いそうです。最近では、聞かなくても「当店は市場からは仕入れていません」と明言しているペットショップも増えてきました。信頼できるブリーダーから直接仕入れている、あるいは自分の店で犬舎を持っているという答えが返ってきたら、より安心ですね。

⑤親犬と離す時期とワクチン接種の時期は適正か?

 「この子は生後何日で、このお店に来ましたか?」と質問してみましょう。これは④の答えが自家繁殖、ブリーダー直送のどちらにしても、生後42日以前にペットショップにきているという子犬は、母犬から離された時期が適切ではないので問題です。
 犬には、社会化といって、親犬や兄弟犬などから社会のルールを学ぶ期間があります。小さい方が高く売れるからと、早期に親犬や兄弟犬から引き離されてしまった子犬=社会化の機会を与えられなかった子犬は、不安傾向の強い、神経質で恐がりな犬に成長してしまう可能性が高く、問題行動も多いと言われています。
 また、ワクチン接種は、伝染病を予防や、万が一かかった場合でも重症化させない為に不可欠なものです。子犬は生まれる時に親犬からもらった免疫が残っていますが、生後42日以後は抗体が減っていき、やがて消失してしまうそうです。このため、初めての混合ワクチンの接種はだいたい生後42日~60日位の間に行われます。きちんと子犬の健康を考えているペットショップは、どこの動物病院で、生後何日で接種したか教えてくれるでしょう。

健康な犬の選び方

 子犬を選ぶときに、なかなか見た目だけで性格まで見抜くことは難しいですが、健康な子犬かどうかはある程度、外見でも判断できます。

 ◎目

 黒目が適度にきらきらしていて、白目部分に充血がないかどうか。
 目ヤニはないか?
 

 ◎鼻

 軽く湿った状態かどうか?
 健康な犬の鼻は適度に湿っています。ただ、寝ているときは乾いていることもあるので、なるべく起きているときに観察しましょう。

 ◎口

 口臭はないか?
 歯茎はきれいなピンク色かどうか?
 歯並びは綺麗か?

 ◎耳

 耳の中が汚れていないか? 
 音に敏感に反応するか?
 

 ◎その他

 毛づやがよく、肛門の周りなども汚れていないか?
 湿疹など皮膚に異常はないか?
 歩き方や動きは正常か?
 尻尾が元気に動いているか?

さいごに

 もっとも手軽に犬を買えるペットショップ。可愛い子犬たちが並んでいるのを見たり、抱っこさせてもらったりすると、つい衝動買いしそうになってしまうかもしれません。でも、この先十数年と一緒に暮らすのですから、お店もわんちゃんもしっかりと選び、よく考えてから購入しましょうね。

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