「日頃の育児の疲れを温泉で癒やしたい」と思っているママやパパは結構いらっしゃるのでは?でも大人だけの旅行と違って、赤ちゃん連れの旅行は気をつけたいポイントがたくさんあります。よく下調べをせずに出かけてしまって、「赤ちゃんの入浴不可な温泉だった!」とか、「色々大変過ぎて、逆に疲れた!」なんて話もよく聞きます。
せっかくの旅行ですから、家族みんなが楽しめるものにしたいですよね。今回は赤ちゃんとの温泉旅行を成功させるためのチェックポイントについてご紹介します。
赤ちゃんの温泉デビューはいつから?
基本的に生後1ヶ月を過ぎればベビーバスを使った沐浴を卒業しており、大人と一緒に入浴ができます。とは言え、温泉地までの移動なども考慮すると、せめて首が据わってから、出来れば腰も座ってからの方が大人の負担が軽くなります。具体的にいつからOKというのはありませんが、一般的には赤ちゃんが生後6ヶ月以降になってから温泉デビューという方が多いようです。
初めての赤ちゃんとの温泉旅行では、なるべくママ以外にも赤ちゃんの面倒を見られる同行者がいると安心ですし、ママもゆっくりと温泉を楽しむことができますよ。
赤ちゃんに優しい温泉とは?
温泉を選ぶ際は泉質についても気をつけましょう。酸性泉や炭酸水素塩泉といった酸性やアルカリ性の強い温泉や、硫黄泉は赤ちゃんに刺激が強いため避けるようにします。それ以外の泉質は特に問題はありませんが、もっとも赤ちゃんに優しいと言われているのは「単純温泉」です。含有成分の量が一定量に達していない温泉のことを指すため、あまり効能がないのでは?と思われるかもしれませんが、鎮静効果が大きく、病後回復、疲労回復、ストレス解消、健康増進などに効能があります。温熱効果により体が温まって血流が良くなると、新陳代謝が高まって古い細胞から新しい細胞に入れ替わりやすくなるので、いわゆるデトックス効果も期待できます。
入浴時には、お湯の温度にも気をつけてあげたいものです。ご自宅で赤ちゃんをお風呂に入れるときは、夏で38℃前後、冬だと40℃くらいだと思いますが、一般的な旅館や日帰り入浴施設などでも41℃前後が多く、なかには50℃を超える高温の温泉も珍しくありません。温泉では勝手に湯船に水を足して温度を下げることはできませんので、赤ちゃんは湯船に長時間入れないで洗い場でお湯をかけて過ごすとか、子供用のベビーバスのある施設であればそういったものを活用するなどしましょう。
赤ちゃんと温泉旅行する時の注意事項
◆赤ちゃんの入浴が可能かどうかの事前確認
施設によっては年齢制限をされていたり、オムツの取れていない乳幼児は温泉の入浴が禁止されていたりする場合があります。せっかく一緒に行って、入れないのは残念ですよね。ホームページなどに記載が無い場合は、電話やメールなどで聞いておきましょう。また、予約の際には必ず乳幼児がいることを先方に伝えるようにしましょう。
確実に赤ちゃんと温泉入浴を楽しみたい方は、赤ちゃん連れ専用のプランを用意されている施設を選ぶと安心です。そういうプランを用意している旅館では、大浴場にバスチェア、ベビーバス、脱衣場にもベビーベッド、おむつ用ごみ箱などを完備するなど、細かいところまで配慮されているところが多いです。
また、専用のプランがない場合も、温泉付きの客室を選べば、他の宿泊客に気兼ねなく楽しめますよ。
◆持って行くと便利な持ち物
通常のお泊まりグッズ以外に、温泉旅行で必要となるのは、水分補給のグッズです。いつもよりたくさん汗が出て、赤ちゃんが水分不足にならないように、こまめに水分補給ができるように、ほ乳瓶やストロー付きのマグなどを忘れずに持って行きましょう。また、ちょっとした赤ちゃん用のおやつもあるとよいでしょう。入浴前に食べさせれば貧血防止にもなりますし、入浴でカロリーを消費すると赤ちゃんがお腹を空かせることもあります。
また、温泉ではボディーソープやシャンプー、リンスなどが用意されているところがほとんどですが、赤ちゃん用のボディーソープやシャンプーは置いてないことの方が多いでしょう。大人用のものは刺激が強く、肌荒れなどのトラブルの原因になることもありますので、普段使っている物を持って行くようにしましょう。
◆赤ちゃんの入浴マナー
①入浴前
入浴前におしっこやうんちを済ませておきましょう。おむつをしている赤ちゃんも、ある程度の月齢であればおしっこをする時間帯や間隔が決まっているかと思いますので、入浴中に粗相がないように、なるべくママがタイミングを計って入るようにしましょう。
ちなみに、入浴後は赤ちゃんが疲れてぐっすり寝てしまうこともあり、あまり早い時間帯に熟睡させてしまうと、夜に寝てくれないということもあります。授乳や食事などとのタイミングも考えて入るようにしましょう。
②洗い場
大人と一緒で、赤ちゃんも入浴前に身体をしっかり洗ってからお湯に浸かるようにしましょう。
浴場の床は滑りやすくなっているため、赤ちゃんを抱っこして移動するときには足下に十分気をつけましょう。自分で歩ける赤ちゃんも、普段より転倒しやすくけがの原因になるため、なるべく一人歩きをさせないように注意してください。
③入浴中
赤ちゃんは大変のぼせやすいので、長湯しないようにしましょう。機嫌良くしていても顔が赤らんでいる場合はすぐに休憩しましょう。
④入浴後
大人の場合は温泉成分を洗い流さずに上がる場合もあるかもしれませんが、赤ちゃんは肌が弱いため、温泉から上がるときは、温泉の成分を洗い流してあげるようにしましょう。また、ママが着替えている間に湯冷めしないようにも気をつけてあげましょうね。
さいごに
温泉はいつものお風呂とは全く違う雰囲気なので、赤ちゃんが嫌がって泣いてしまう可能性もあります。すぐに泣き止まない場合は、いったん退出して赤ちゃんを落ち着かせましょう。無理強いすると、周りの迷惑になるだけでなく、赤ちゃんがお風呂嫌いになってしまうかもしれません。せっかくの温泉旅行ですから、家族みんなで楽しい思い出になるように過ごせると良いですね。