赤ちゃんって誰でもすぐに授かるものなんだと思っている方が多いと思いますが、「不妊症」という言葉浸透してきた今、自然に妊娠できることってやっぱり素晴らしくて奇跡に近い事なんだと感じます。妊娠したくてもなかなか授からなくて悩んでいたり、実際に不妊治療に踏み出したという方も大勢いらっしゃるかもしれません。
特に結婚イコール妊娠といった考えが染みついているせいか、不妊症で悩んでいるのに「こどもはまだ?」と聞かれたりと苦い経験をしている方もいらっしゃるかもしれません。「妊活」といった言葉がよく使われるようになったのも、赤ちゃんが欲しいけどなかなか授からないといった方が、不妊治療を行っている、または治療を考えていると声に出している方が増えてきたきたからでしょう。
今回は実際に試したら妊娠したという方法や、実践して効果的だったという方法を抜粋してまとめたものを紹介していきます。これから子供を欲しいと考えている方や、すぐにでも赤ちゃんが欲しいと考えている全ての方の参考になればと思いますので、ぜひチェックしてみてください。
まずは基礎体温測定をする習慣づけを心掛けましょう
赤ちゃんが欲しいと思ったら、まずは基礎体温をつけはじめたという方がほとんどでした。妊活をしている方にとって欠かせないキーワードでもあります。
基礎体温測定を行うことで、妊娠しやすい時期といわれている「排卵期」や妊娠を継続するための「黄体ホルモン」の状態を知ることが可能になります。つけはじめてみると、女性はこんなにもホルモンバランスによって生活や体の調子が左右されているんだと改めて分かるという程、目からウロコなことでもあります。女性であれば経験があるかと思いますが、妊娠しやすい排卵期前になると性欲も高まりますし、おりものの量が増えます。まさに身体が妊娠に向けて準備している感じになります。
もちろん、この症状は分泌するホルモンの影響を受けています。排卵期前に性欲が増すのは、この時期に「卵胞ホルモン」の分泌が盛んになっているため。この卵胞ホルモンは、女性が妊娠しやすい体になるよう作用する働きがあります。また、女性の美容効果にも大きく影響しているのもこの卵胞ホルモンの特徴です。肌にハリ・ツヤを与えて、代謝もアップするのでダイエットにはぴったりな期間といわれていますね。そして、排卵日が過ぎると次は「黄体ホルモン」という妊娠継続の為のホルモンが活発化します。この時期は浮腫みやすくなったり、肌の調子がすこぶる悪くなる時期。気分がのらなかったり、情緒不安定、肌に吹き出物が出来るのはこのホルモンのせいなんです。もし基礎体温測定を行っているのであれば、これらを把握することが出来ます。また、ホルモンの仕組みを理解することで、女性の体がホルモンによって支配されているのかを把握することができるでしょう。
特に妊娠を望んでいる方ならば排卵期などを知ることができるので、基礎体温を付けるのをお勧めします。基礎体温を付けるようになったきっかけとは、排卵期を予測したいとか、生理不順などの治療の一環としてだったり、体のコンディションを知りたいといった目的がある方がほとんどです。
特に妊娠を望んでいる方にとっては、予測しやすくなるため取り入れてみても良いのではないでしょうか。しかし、気を付けていただきたいのが、基礎体温を測ったからといって「排卵日を的確に予測できる」訳ではないということ。それでも基礎体温を把握するのとしないのでは雲泥の差があるので、毎日測った方が目に見えて把握できるメリットがあります。
また、基礎体温が二相に分かれているのかを確認するというメリットもあります。まったく二相にならない場合は「無排卵」が考えられますので、婦人科医に相談することをお勧めします。
子供を望んでいるなら、ブライダルチェックを行ってみましょう
ブライダルチェックとは、わかりやすくいうと「婦人科検診」のこと。この言葉が聞かれるようになったのは実は数年ほど前からといわれているので、初めて聞いたという方も多いかもしれませんね。
今、男女共にこのブライダルチェックを行う人が増えているそうです。もちろん、結婚前の方だけでなく、すでに結婚している方でも受けられる検査になります。もちろん、このブライダルチェックの目的は「元気な赤ちゃんを産むため」のもの。特に妊娠を希望している方にとっては、受けてみる価値は十分にあるといえます。いくら毎月順調に生理がきていても、体の中の異常までは把握できませんよね。自覚症状が無くても、異常が起こっている場合もあるわけです。
今の時代、不妊に悩むカップルは7組に1組の割合といわれています。欲しいと思ったときにすぐに恵まれない可能性があるかもしれないのです。
具体的にはどんなことをするのか、確認しておきましょう。
■検査前の問診について
検査前には問診があります。健康状態や生活習慣、生理の状態(月経周期、月経の量、初潮の年齢、月経痛の有無など)、妊娠・出産・流産の有無などです。この問診の内容次第では検査項目が変わることがあるので、質問には正直に答えましょう。
また基礎体温を付けている方であれば、基礎体温表を持参すると全体の検査が早く進みます。
■内診・視診について
必要に応じて身長・体重の測定、乳房のチェック、血液検査や尿検査が行われます。病院によっては、妊娠出産への影響を考えて、口の生のチェックも行うこともあります。触診でおなかに異常がないか、細胞の一部を取ってがん細胞がないかなどのチェックやおりものの状態も検査していきます。
■超音波検査
子宮の形態のチェックや、子宮筋腫など若い女性に多い病気のチェックが行われます。
この超音波検査をすることで、子宮内膜症や卵巣腫瘍、子宮頚がん、子宮や膣の奇形などをチェックすることができます。医師や看護師に下半身を診られたり触られるので嫌がる方も多いのですが、しっかりと検査してもらうための大事な過程でなりますので、我慢が必要です。
また若い女性の場合、繊維が密なのでレントゲンではなく超音波を使って乳がん検査を実施する場合があります。
■血液検査
感染症の有無(B型肝炎・Ⅽ型肝炎、カンジダなど)や、貧血の有無、風疹の抗体の有無やホルモンバランスの異常がないか、甲状腺の病気の有無などをチェックしていきます。
■尿検査
一見、妊娠・出産と関係が無さそうですが、尿検査をすることにより腎臓や糖尿病などの病気のの可能性がないか分かります。
必要に応じてホルモン検査で妊娠に関する各種ホルモンの測定をしたり、子宮卵管造影検査で子宮の大きさや形、卵管の状態をチェックする検査項目もあります。特にこの子宮卵管造影検査は痛みを伴うことが多いのですが、これによって卵管の詰まりが改善されて通りが良くなるという治療効果もあります。基本的な血圧、尿タンパク、血糖などの検査のほかにも、希望する方にはHIVの検査も行います。
特に性病を持っていると感染症と同じような、妊娠しにくかったり流産率が上がったり、胎児への異常など悪影響が考えられるため、各種性病のチェックは受けるようにしましょう。
■男性もブライダルチェックが受けられる?!
ブライダルチェックは「主に女性が受けるもの」だという認識がまだまだ多いのが現状ですが、男性不妊の原因も考えられるため、男性が検査を受けるケースも増えてきているといわれています。女性が受ける検査内容にプラスする形で、精子の精密検査を受けることが可能ですよ。
■気になる費用は?
ブライダルチェックは健康診断と同じで、健康保険が適用されないため自己負担になります。そのため病院やクリニックごとに検査費用が設定されており、検査項目も病院やクリニックによって異なります。必要な検査がセットになっているところもあれば、基本の検査項目に受けたい検査をオプションとして追加していくところもあります。平均的な検査費用やオプションなどを知っておくことで検査を受ける病院やクリニックを決める際にも役立つと思いますので、クリニックや病院を選ぶ際の参考にしてくださいね。
妊娠中に積極的に摂取したい栄養素「葉酸」を妊娠前から摂取していく
妊娠中に積極的に摂取したい栄養素の中に「葉酸」があります。この葉酸を摂取することで無脳症などの先天障害の発症リスクが低減されるというのは皆さんも効いたことがあるはず。
この先天性疾患は、細胞分裂が行われる妊娠初期に決まるといっても過言ではありません。胎児の神経系障害のリスクを低減させるには、少なくとも妊娠1か月前からの摂取が好まれます。
この葉酸は男女を問わず必要な栄養素。今では手軽にサプリメントから補充するすることが可能です。今は妊娠を考えていないという方も、これからすぐにでも妊娠を望んでいるという方も積極的に「葉酸」の摂取を心掛けてみてはいかがでしょうか?
体を冷やさないように対策を!
よく「冷えは女の大敵」なんて言葉を耳にしませんか?
体が冷えると血流の流れが悪くなり、血液から体全体に必要な栄養素や酵素が行き届きません。また、体が冷えた状態だと身体の機能が低下するといわれています。
特におなか周りを冷やさないように腹巻をしたり、シャワーだけで済まさずに毎日お湯に使ったり、常温や温かい飲み物を飲むようにするなど、日頃から体を冷やさないように工夫していきましょう。
身体の機能は、もちろん卵巣や子宮も含まれています。今すぐにでも妊娠を望んでいるという方や、これから赤ちゃんが欲しいと計画している方は、とにかく体を冷やさないように心がけてみてくださいね。
いかがでしたでしょうか
赤ちゃんが欲しいのになかなか出来なくて悩んでいたり、原因が不明なのに妊娠しないなど、不妊の悩みは人それぞれですよね。原因や体の健康状態を把握したりと、まずは今自分が「出来ること」からはじめてみませんか?悩みすぎてストレスになってしまっても良くありません。ナーバスになり過ぎず、たまには旅行に出掛けたりなどストレスを溜め込まないことも大事です。妊娠しやすい環境や身体づくりから励んでみましょうね。