赤ちゃんにテレビを見せても大丈夫?
気になる影響と視聴するときの注意点

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テレビをつけていると、たいていの赤ちゃんは画面に夢中になり、おとなしくしていてくれるため、忙しいときについ頼ってしまうという方も多いのではないでしょうか?その一方で、これらには視力や精神面の発達、言葉の習得によくない影響があるのでは?と気になっているパパやママもいらっしゃいますよね。
今回はテレビの気になる影響と上手なつきあい方についてご紹介します。

テレビやスマートフォンでの動画視聴は視力によくない?

自分で動けるようになった赤ちゃんは、なぜか至近距離でテレビを見たがります。これは赤ちゃんの視力が未発達なため、よく見えないから近づこうとするのです。一般的に、まだ視力が発達段階である赤ちゃんが、テレビを見ること自体で視力が悪くなるということはないと言われています。

ちなみにスマートフォンやタブレットの目への影響や、ブルーライトが視力へ与える影響はまだ検証されていませんが、小さな画面を凝視する事は赤ちゃんの目や脳にとても大きな負担がかかります。長時間見せることは避けた方がよいでしょう。

テレビを見る時間よりも、見せ方や内容の方が重要?

日本小児科学会は、「2歳以下の乳幼児にはテレビやビデオ(DVDなど)の長時間視聴は危険」と警告しています。また「3歳までテレビは不要であり、見せるべきではない」とする説もあり、世間でもテレビがとても危険なものであるようなイメージが広がっていますが、実はテレビ視聴が直接の原因で就学前の子どもの発達が妨げられるという実証データはまだ今のところ出ていません。

また、NHK放送文化研究所の「“子どもに良い放送”プロジェクト」が、2002年に生まれた子ども1000人を対象に24時間のうち15分刻みでテレビ・ビデオ・ゲーム等をどの位視聴しているかのデータを集め、10年以上にわたって追跡調査を行いましたが、乳児期のメディア接触時間の長い子は言葉の発達が遅れるという結果は出ませんでした。
その代わりに分かってきたのは、テレビの視聴時間よりも、「どんなテレビを見たか?」や「親とどうコミュニケーションをとっているか?」ということの方が重要だということです。

例えば、暴力的なシーンが多い番組を見て育った子どもは、攻撃的な性格になりやすいそうです。また、テレビに子守をさせることで「親とコミュニケーションの機会が減る」ことの方が問題と言われています。
また別の研究でも、1日に2時間未満ならテレビを見せても問題は無いがコンテンツが重要で、バラエティ番組ならプラスに働く場合もあるとの結果が出ています。

テレビとの上手なつきあい方


①遊びや絵本、コミュニケーションの時間はきちんと確保しましょう

まだ寝ている時間も長い赤ちゃんにとって、遊んだり、散歩や公園に出かけたり、親子で触れ合ったり、五感を通じていろいろな体験をする貴重な時間は限られています。テレビやDVDなどを長時間視聴することで、それらの機会が減らないように気をつけてあげましょう。

また、もしも英語など学習目的のテレビやDVDなどを視聴させる場合は、ただ子どもに見せておくだけではあまり期待した効果は得られません。学習効果を高めるには、隣で大人が一緒に見るようにしましょう。「これは何かな?」など映像を見ながら話しかけることで、映像への興味を持たせ、集中させることができます。

②暴力的、性的なコンテンツを避けましょう

これらの映像は、子どもの攻撃性や不安を助長すると言われています。赤ちゃんに直接見せているわけではないからといって、赤ちゃんや子どものいる部屋でそういったコンテンツを見ないように気をつけましょう。だからといって、子ども向けの教育番組だけを厳選する必要もありません。バラエティ番組など、家族みんなで楽しい気持ちで見ながら、お互いコミュニケーションを取るきっかけにしてもよいでしょう。

③テレビ画面との距離に気をつけましょう

テレビを見せるときは部屋を明るくして、テレビと赤ちゃんの距離が1m以上開くようにしましょう。先ほどテレビを近くで見ても目の発達や視力に影響は無いという話をしましたが、至近距離から見るのは視神経や脳が未熟な赤ちゃんには刺激が強すぎ、目や脳が疲れる原因になります。どうしても近づいてしまう場合は、テレビの前にテーブルなど障害になるものを置くか、赤ちゃんが近づいたら一度テレビを消して離れた場所に戻ったらまた電源を入れてあげるとよいでしょう。理想としては、大人の膝の上に赤ちゃんを座らせて、正しい距離を取ってあげるとよいでしょう。

さいごに

一日にテレビを見る時間を決めた上で、見せる内容に気をつけ、適正な距離で視聴できていれば、赤ちゃんにテレビを見せても特に問題はありません。夕飯作りなど家事で忙しいときは、少しくらいテレビに頼っても大丈夫なんです。たまに手を休めて「この歌知ってるね」などの声をかけてあげたり、一緒に歌ってあげたりすれば、コミュニケーションもばっちりですよ。

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