赤ちゃんの鼻水に要注意! 副鼻腔炎にならないためのケア方法

鼻水

 赤ちゃんの鼻は大人に比べてつくりが小さく、機能が未熟なため、トラブルになりやすいと言われています。くしゃみや鼻水もよく出ますが、いつものことだと放っておくのは危険です! 
今回は赤ちゃんの気になる鼻トラブルの対処方法についてご案内します。

・赤ちゃんの鼻の仕組みと自宅でのケア

①どうして鼻水が出るの?

赤ちゃんは鼻腔が狭く、粘膜が敏感になっています。大人であれば何も反応しないようなちょっとした温度差や、微弱なウイルス・細菌にも敏感に反応してしまうため、結構日常的に鼻水が出るのです。透明なさらっとした鼻水は、温度差によるもので、体調の良し悪しとは関係がないため、特に心配はいりません。基本的にはウェットティッシュで拭き取るだけで大丈夫です。
色のついた(黄色など)どろっとした鼻水は、ウイルス感染の疑いがあります。発熱を伴わない軽度の風邪であれば数日で治る場合もありますが、ミルクや母乳をあまり飲まなかったり、元気がなかったりする場合は、早めに小児科を受診しましょう。

②鼻水はどうやってふき取るの? 肌荒れにならない?

大人でも、頻繁に鼻をかむと、ティッシュの摩擦で肌がぼろぼろになりますよね。赤ちゃんの肌はさらにデリケートです。ティッシュではなく、赤ちゃん用のウェットティッシュが売っているため、それで拭き取りましょう。もしそれでも、鼻の下が赤く荒れてしまった場合は、ワセリンで保湿してあげましょう。
鼻水だけでなく、鼻くそも同様に拭き取りますが、奥の方の鼻くそは無理に取ろうとすると、かえって奥に押し込んでしまうこともあるので、放っておいて大丈夫です。粘り気のある鼻水の場合は、ウェットティッシュではうまく拭き取れないため、麺棒で絡めとるとよいでしょう。赤ちゃんが嫌がって暴れる場合は危ないため、いったん中止して、寝ているときか機嫌のよいときにしましょう。

③鼻が詰まって苦しそうなときは?

赤ちゃんは口で息が出来ないため、鼻水が詰まってしまって呼吸が苦しそうなときは、鼻水吸引器を使いましょう。吸引器には口で吸うタイプやスポイドタイプ、電動タイプなどがあります。市販の細いストローを使って吸うという方もいらっしゃいますが、赤ちゃんのデリケートな鼻の粘膜を傷つけたり、ママに感染したりするリスクがあるので、おすすめしません。

・こんなときは病院へ! 気になる症状と病気

◆副鼻腔炎の症状とは?

<主な症状>

 ・どろっとした黄色っぽい鼻水が出る
 ・目やにがよく出る
 ・鼻づまりで呼吸が苦しそう
 ・母乳やミルクをあまり飲まない

風邪による鼻水の症状が長引き、細菌が副鼻腔に侵入することで起こります。長引いたり重症化したりした場合は、抗生物質などを用いた治療を受けることになります。多くの場合は一時的に症状が出る「急性副鼻腔炎」ですが、鼻や副鼻腔の粘膜が腫れ気味のまま放置してしまうと、炎症を繰り返し、慢性化してしまうことも…。
1ヵ月以上に渡って繰り返し副鼻腔炎が続く状態は「慢性副鼻腔炎」(一般的に「蓄膿症」と呼ばれる場合もあり)と呼ばれます。そのほかにも、アレルギーによる鼻炎や、体質や環境など複雑な要因が絡んで「慢性副鼻腔炎」になる場合もありますので、早めにきちんと治療してもらうようにしましょう。

つらい鼻水・鼻づまりなど症状の緩和と予防方法

 鼻が詰まって呼吸が苦しそうな赤ちゃん、見ているだけで可哀そうですよね。少しでも症状を緩和してあげたいと思うママやパパのために、簡単にできる対処法や、鼻づまりの予防方法をお伝えします。

①部屋を加湿する

部屋が乾燥しているとホコリや風邪のウイルス・菌などが舞いやすくなるため、鼻水・鼻づまりの原因になる場合もあります。また、空気が乾燥すると鼻水が乾いて取れにくくなったり、肌荒れしたりする原因にもなります。湿度は夏、冬とも40%~60%にするようにしましょう。適切な湿度を保つことで、予防することにもつながりますよ。

②蒸しタオルで鼻の付け根を温める

鼻の粘膜は血行が悪くなるとつまりやすくなります。鼻水吸引器を使用する前に鼻の付け根を温めてあげると効果的です。赤ちゃんが火傷しない程度の温度で、蒸しタオルを用意し、鼻の付け根を温めてあげましょう。鼻の奥に詰まっている鼻水を溶かし、出やすくします。ただし、くれぐれも鼻の穴は防がないように気を付けましょう。
熱がない場合は、お風呂も効果的ですよ。

③水分補給をしっかりしてあげる

鼻が詰まっていると、うまく母乳やミルクが飲めず、水分不足に陥っている可能性があります。鼻水を取ってあげることも大事ですが、こまめに水分補給してあげることも忘れないようにしましょう。

④くしゃみをさせる

ティッシュで作ったこよりや、細いベビー綿棒を使って、鼻の穴をコチョコチョくすぐるように動かしてあげましょう。くしゃみをさせることで、奥の鼻水を出させることができます。ただし、あまり鼻の奥に突っ込まないように気を付けましょう。

⑤頭を少しだけ高くして寝かせる

鼻水が鼻の奥へ流れ込んだり、鼻づまりを起こしてしまうのを防ぐために、寝かせるときは、上半身を少しだけ高くしてあげるとよいです。バスタオルなどを畳んで頭の下に敷き、なだらかな傾斜をつけて寝かしてあげましょう。

さいごに

 特に病気の心配のなさそうな鼻水や鼻づまりでも、赤ちゃんが苦しそうな場合は小児科や耳鼻科を受診しましょう。症状が鼻だけの場合は、医療用の吸引器で鼻水を取ってもらえるので、耳鼻科を受診するのがおすすめです。

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