赤ちゃんはいつから話せる?  言葉を増やす語りかけのコツとおすすめの絵本

言葉

赤ちゃんの言葉の発達は、身体の発達以上に個人差が大きいと言われています。

赤ちゃんの初めてのおしゃべりを心待ちにしているパパさん、ママさん。今はまだ話せない赤ちゃんですが、実は大人の言葉を聞きながら、自分の発音を調整し、話す準備をしていると言われています。そのため、パパやママが積極的に語りかけを行うことで、赤ちゃんの言葉の発達を促すことができます。

今回は赤ちゃんの言葉の発達の流れと、赤ちゃんへの語りかけのコツについてご紹介します。

赤ちゃんの言葉の発達

①グーイング

早ければ生後1~2ヶ月、一般的には生後3ヶ月を過ぎたあたりから、赤ちゃんが機嫌のよい時に何か声を出していることがあるかと思います。「あー」「うー」などの母音を発するもので、泣き声とは違って、赤ちゃんが音を出すことを楽しんでいる状態の声です。

このクーイングが始まった頃から、語りかけ育児をスタートさせましょう。最初は赤ちゃんが声を出したら、それを真似るように答えてあげましょう。このやりとりが、親子の絆を深め、言葉の発達を促す効果もあります。

また、赤ちゃんは自分の発する声を楽しむ以外に、周りの大人の言葉にも興味を持って聞くようになります。意味はまだ分かっていませんが、記憶して後におしゃべりが出来るようになったときに、真似をする可能性もありますので、乱暴な言葉遣いや話し方をしないように心がけましょう。

②喃語(なんご)

生後4~6ヶ月頃になると、「まんま」「ブッブー」など、母音だけでなく子音を交えた発音が出来るようになり、これを喃語と呼びます。離乳食を開始して口の筋肉が発達したり、月齢が上がったりするにつれ、唇を付けて発音するマ行、バ行、パ行の発音が非常に明瞭になり、連続した音も出せるようになるなど、色んな種類の喃語を話すようになります。このときも、積極的に赤ちゃんに目を合わせて喃語の真似をして返事をしてあげると、さらに赤ちゃんはその口元をみて発音の仕方を学ぼうとします。

こうしたやりとりを繰り返すことで、コミュニケーション能力が発達し、赤ちゃんの脳も著しく成長すると言われています。

③ジェスチャー

生後8ヶ月を過ぎた頃から、いったん喃語は減っていきます。代わりに、指さしなど仕草を交えて自分の意思を一生懸命伝えようとするようになっていきます。何を言っているのかはまだ分からないことが多いかとは思いますが、例えば赤ちゃんが指さしたものの名前を教えてあげるようにすると、言葉の理解がより進みます。

ちなみに、お座りや指さしなどが出来るようになった時期に、赤ちゃんに簡単な手話やジェスチャーを教えて会話する「ベビーサイン」を始めると、幼児期の言語能力が向上すると言われています。ベビーサインで意思疎通が出来るようになると、ママも精神的にとても楽になりますし、「危険」「熱い」「痛い」など安全や健康に関わることを伝えたり教えたりすることもできます。ベビーサインを教えたからと言って、言葉の習得が遅れることはないので、気になる方は「日本ベビーサイン協会」のサイトから、イベントや教室などを探してみてくださいね。

④初めての言葉

生後10~11ヶ月頃になると、何となく意味が分かる言葉を発するようになります。意味を持った単語を話せるのは、だいたい1歳前後頃が多いようです。もちろん個人差はあり、「個性」でもあるので、赤ちゃんの身体的な成長や運動機能の発達に大きな遅れがなく、周りの音や声にちゃんと反応したり、理解したりしているようであれば、育児書などのとおりに発達しないからと心配する必要はありません。

赤ちゃんとの上手な関わり方

赤ちゃんへ語りかけるときに大事なのは、一方的に言葉をかけ続けることではなく、赤ちゃんと目を合わせて、反応を見ながら話すコミュニケーションを意識することです。でも、まだ言葉を発する前の赤ちゃんとの会話は、ママやパパの独り言状態になってしまうこともありますよね。何を言っていいのか分からない、何となく赤ちゃん相手に話をするのが恥ずかしいなど、語りかけを苦手に思う方もいらっしゃるかもしれません。

もっとも簡単にできるのは、赤ちゃんに自分の状況を実況中継する方法です。「ちょっと待っててね。今○○しているところだよ」「終わったから○○しようね」など。ママの後追いの激しい時期なども、自分の状況を説明してあげると、何度か繰り返すうちに何となく理解してくれるようになるかもしれません。

おすすめ絵本3選

どうしても語りかけが苦手な方は、絵本を読み聞かせるのもよいでしょう。0歳代の赤ちゃんへはストーリー性のあるものより、擬音語や赤ちゃんが真似しやすい言葉、同じ言葉が繰り返し出てくるようなものがおすすめです。図書館で絵本コーナーを担当している司書さんからおすすめの3冊を教えてもらいましたのでご紹介します。

いないいないばあ

昔から定番なだけあって、赤ちゃんも興味津々。赤ちゃんとのコミュニケーションの取り方に悩んでいる親御さんに是非手にとって頂きたい絵本です。
0歳代から読み聞かせていたら、1歳前後で「ないないばっ」と真似できるようになった赤ちゃんもたくさんいます。同じようなテーマの絵本はたくさんありますが、やはり一番赤ちゃんの反応が良いです。

文:松谷みよ子 絵:瀬川 康男

出版社: 童心社

ISBN: 9784494001019

じゃあじゃあびりびり

「じどうしゃ ぶーぶーぶーぶー」
「いぬ わん わん わん わん」
など、身近なものの「音」がつまった絵本です。赤ちゃんの反応もとても良く、ファースト絵本として買われる方も多いようです。0歳代から是非読んであげてほしい1冊です。

文:まついのりこ

出版社: 偕成社

ISBN: 9784031024402

赤ちゃんのことばあそび 愛蔵版 だっだぁー

赤ちゃんの喃語のような不思議な擬音語と、粘土細工の表情豊かな顔が出てくる

絵本です。読み聞かせをすることで、発語を促す効果があるそうです。不思議と赤ちゃんが気に入って、とてもよく反応し、何度も読んでもらいたがると評判の絵本です。

文:ナムーラミチヨ

出版社:主婦の友社

ISBN: 978-4072738443(愛蔵版)

さいごに

いかがでしたか? 赤ちゃんに語りかけをするときは、少し高いめのトーンで、ゆっくりと間を取りながら話すのが効果的です。あまり必死になりすぎず、まずは赤ちゃんとの会話を楽しむ気持ちで始めてみてくださいね。

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